ブラックコホシュが更年期障害に効く?

2020年01月23日
薬を飲んでいる男性

ブラックコホシュとは北アメリカの先住民が用いていたハーブで、月経前症候群や生理痛改善などの作用があります。白色の花が特徴的で、1926年まではメディカルハーブとしてアメリカ薬局方に収載されていました。これはリウマチなどの治療にも使われていたことがあるのですが、更年期障害の代表的なものであるホットフラッシュや寝汗、膣の乾燥にも効果を示し、ホルモンバランスを整えるとされています。そしてこれらの作用の他に分娩を誘発する際にも使用されていました。

北アメリカ原産のブラックコホシュは花の部分を使用するのではなく、地下茎と根を乾燥させたお茶や、カプセルやサプリメントとして使用するのが一般的です。匂いが大変きついので、虫が寄り付かないことからこの名前がついています。成分はタンニンやイソフラボン、トリテルペン配糖体で、イソフラボンが含まれていることから更年期障害を軽減することができるのです。

ブラックコホシュは、更年期障害におけるのぼせやほてりの改善やホルモンバランスを整える作用があるとされており、外国では民間療法として使われていたのですが、肝障害との関連が疑われる事例が多く報告されていたのも事実です。そのため厚生労働省では注意喚起を2012年にしています。

ブラックコホシュが更年期障害を緩和したり症状を軽減したりするかどうかは研究の結果がまちまちなのですが、閉経近くの女性や閉経後の女性ののぼせやほてり、寝汗などは緩和できないことは結果として明らかになっています。ブラックコホシュを摂取した場合、肝障害や腹痛、横断や暗色尿といった肝疾患の症状を起こすことがあり、さらに肝炎や肝不全に発展してしまうケースがありました。ですが、ブラックコホシュにこのようなことが起こる原因があるのかどうかもわからない部分もあります。更年期における症状では、重篤な副作用は認められていないからです。

とはいえ、2017年の研究ではマウスを使った実験で、細胞内の葉酸が代謝するのを阻害する働きが見つかり、それによって細胞が死滅したりガンを誘発することが判明しています。そういったこともあり、現在日本のサプリメントにはブラックコホシュは含まれていないことが多いです。

つまりブラックコホシュを摂取しても、更年期障害に有効性があるのかはわからないが、健康に害を及ぼす可能性が高いということです。アメリカではブラックコホシュのサプリメントが販売されていますが、有効性があるかどうかはわからない部分が多いです。サプリメントに少量含まれているのであれば、問題はないのですが、本当に少量なのかもわかりませんし、きちんとした販売元でない限り信用してよいものなのか疑問です。効果に対して副作用のほうが出現する可能性が高いですし、実際に肝不全を起こして肝臓を移植したケースもあります。確実な有効性がないので、更年期障害には効果はないと考えるほうが良いです。